立ちゴケは、停車しているときや減速しているときにバランスを崩して転倒してしまうことです。たとえ止まっていたとしても、転倒すると車体に傷がついてしまいますし、軽度であっても怪我を追ってしまうかもしれません。立ちゴケを回避するために、どういう原因で立ちゴケが起こるのかを知っておきましょう。
ステップに引っかかる
靴紐や裾の長いズボンがステップに引っかかってバランスを崩すと、転倒してしまいます。街乗りでは比較的ラフな格好になるので、特にこのような立ちゴケが起こりやすくなります。
バイクに乗る際には紐のないブーツを履くようにし、ズボンの裾を靴の中に入れ込んで置くと、引っ掛かりによる転倒は防げます。また、常にバイクのステップよりも前に足を着く状態にしておくとよいでしょう。
支える足が滑ってしまった
バイクを支えようと突き出した足が、うっかり落ち葉・砂利を踏んでしまったり、凍結していたり、あるいは道路の凹凸を踏んでしまったりすると、体重を支えきれずに倒れてしまいます。
あるいは、長時間のライディングで足がしびれてしまって思うように支えきれなかった、というケースもあります。
走り慣れた道でも油断せず、足を出す前に目で確認をしましょう。無意識に足を出しているときに起きやすいので、支えるほうの足へ意識を軽く向けるだけでも、転倒の可能性は下がります。また、公道で止まる際に歩道の縁石があるなら、そちらに足を着けて支えるほうが安定しますよ。
フロントブレーキを効かせすぎた
フロントブレーキをグッと握ってしまって、その勢いでバランスを崩して転倒するケースがあります。フロントブレーキは制動力が強いので、低速で走っている場合はリアブレーキを使うという方法も効果的でしょう。また、クラッチを握る手が緩み、咄嗟の操作が間に合わずに転倒することもあります。低速時・停車時も気を抜かず、クラッチをしっかりと握ることを意識してくださいね。
気の緩みは「疲れ」から
立ちゴケは気が緩んでいるときに起こりやすいと言いますが、一番の原因は「疲れ」です。疲れているとついボーッと運転しがちなので、疲れているときはライディングを避けるに越したことはありません。
もし、通勤・通学でどうしても「疲れているけど、それでも乗らなくてはいけない」という事態なのであれば、ぶっ通しで走るのではなく、コンビニに入るなど適度に小休止を挟むようにするのも有効ですよ。コーヒーを飲んでリラックスしてから運転を再開すると良いでしょう。