迷惑おじさん「ナンシーさん」とは?
バイク乗りの間で話題の「ナンシーさん」現象をご存じですか?
ナンシーさんとは、出会ったライダーに「それ何cc?」と排気量を尋ねる人たちのことです。
一見無害に思えますが、実は排気量で相手のライダーにマウントを取る行為として、問題視されています。
ライダーの中にはごく一部ですが、排気量の大きなバイクが一番エライと感じる排気量至上主義の人もいます。
愛車の排気量が、自身のプライドを支えるステータスとなっているようです。
そのような人々の中には、自分よりも小さい排気量のバイクに乗る人を見下す傾向があります。
それが高じると、見知らぬライダーに対して「それ何cc?」と突然話しかける行為に及ぶことがあるようです。
これが、ナンシーさんです。
特にサービスエリアや道の駅などで休憩しているライダーに接触するケースが多く、「それ何cc?」という質問から始まり、「初心者か?」「その機種は○○ccでないと真価を発揮できないよ」などなど、上から目線で話しかけてきます。
マウントのターゲットは多くの場合、若い女性ライダーです。
一方、ナンシーさんの多くは、バブル華やかなりし時代に青春を過ごした中高年の男性です。
当時は大型バイクが一大ブームで、多くの人々がその魅力に憧れました。
しかし、時代はとっくに変わっています。
確かに現在でも、大型バイクがカッコいいことには変わりはありませんが、中型にも小型にもそれぞれ異なる個性があり、どれもカッコイイのです。
小排気量のマシンを見下すのは、マナー違反ではないでしょうか。
褒め殺しでさようなら!ナンシーさんの賢い撃退法
このようなナンシーさんの行動の背景には、「大型バイクに乗っている自分はスゴイ」と認めてほしいという承認欲求が隠れているようです。
バイクの趣味を家族や身近な人に理解されず、寂しい気持ちを抱えている人なのかもしれません。
そして、自分自身が抱える寂しさを受け入れられない人がナンシーさんに変貌しやすいのではないでしょうか。
本当は仕事に成功し、家族からも尊敬されたかったのに、それが叶わない現実に直面しているのがナンシーさんです。
そのフラストレーションを解消するために、他者に対して優位性を誇示することで一時的に自尊心を満足させようとしているのでしょう。
迷惑な存在ですが、精神的に未成熟で無邪気な人ともいえます。
彼らは子どもと同じように、誰かから褒められると喜びます。
ナンシーさんに遭遇した場合は、早めに話を切り上げるのが無難です。
まともに相手をすると、延々と自慢話を続けるからです。
さっさと会話を切り上げるためには、褒めてあげることです。
褒められると喜ぶという単純な人たちですから、褒めて気持ちよくさせたところで、「約束の時間に遅れそうなので、さよなら~」と、さっさとその場から離れましょう。